登山用に持っていると便利な温度計。
一度、登山に持っていくと欠かせないアイテムになります。
しかし、登山用温度計の有用性に気が付いていない人が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、なぜ登山用に温度計が必要なのか、登山用温度計の選び方について解説します。

登山用の温度計は必要?

なぜ登山用の温度計を持っていた方がいいのかについて解説します。
服装を調整する目安になる
登山での体温管理は、安全な登山をする上での基本です。
重ね着をして暖かさを保つだけでなく、食べ物を摂取してカロリーを補給したり、マッサージをしたりするなど多くの体温調整方法があります。
その体温調整が必要かを判断するのに、気温は大きな要因となります。体感で気温を感じる人もいますが、温度計で数値化した方が確実です。
全身が冷えてしまったり、汗で濡れてしまったりしてからでは、体力を余計に消耗してしまいます。
温度計を目安として、〇℃になったらレイヤーを着る、〇℃になったらカロリーを摂取するなど基準を決めておけば、早い段階で体温管理ができます。
標高の差を実感できる
標高が100m上がると、気温は0.6℃下がると言われています。
標高差が1000mある登山をすれば、6℃の気温変化があります。登山スタート時点での気温をチェックしていれば、次第に気温が下がっていくのを実感できます。
温度計を確認しながら気温の変化をチェックすれば、「これだけ登ってきたんだ」という達成感が生まれるでしょう。
山小屋にも温度計が設置されていることが多いですが、手元にあるといつでも確認できるので、ぜひ登りながら気温をチェックしてみてください。
登山用の温度計の選び方
登山という特殊な環境で使用するには、しっかりと温度計選びをしないとすぐに壊れてしまう可能性があります。
デジタルかアナログで選ぶ

デジタルかアナログかは、温度計を選ぶうえで重要なポイントです。
まず、登山では温度計をリュックにつけたり、荷物の底に入れたりすることもあるので、頑丈さが大切です。
一般的にはデジタルよりもアナログの方が頑丈です。多少ぶつけたり落下させたりしても、壊れる可能性が少ないでしょう。また、雨にぬれても問題ない温度計が多いです。
デジタル温度計は、数値が見やすい・暗い場所でも数値を確認できる・熱中症の危険度が分かるなど、付随機能が多いです。
それぞれに一長一短あるので、頑丈性を求めるか、機能性を求めるかで選びましょう。
重さで選ぶ
登山をしている人で、ギアの重さを気にしない人はいないでしょう。
温度計の重さはせいぜい数十グラムから数百グラムです。しかし、その数十グラムを軽量化するために、ギアに高いお金を払ったり、泣く泣く持っていくギアを減らしたりします。
そのため、温度計を選ぶ際にも重量を目安にするといいでしょう。
基本的にはアナログ温度計の方が軽量なものが多いです。少しでも荷物を軽くしたい人はアナログ温度計、重量に余裕がある人はデジタル温度計を選ぶといいでしょう。
温度計以外の機能で選ぶ
登山用温度計には、温度計以外にも登山に必要な機能が付いたものがあります。例えば以下のような機能があります。
- コンパス
- 湿度計
- 気圧計
- GPS
- 時計
温度計はさまざまな機能と組み合わされているので、シンプルな温度計がいいか、多機能な温度計がいいかも選定の要素となります。
登山用のおすすめ温度計
ドリテック O-291WTDI
メーカー | ドリテック | 電池 | 1 CR2規格 電池(付属) |
温度表示 | デジタル | 測定範囲 | -9.9~50.0℃ |
防水 | IPX4 | 重量 | 25g |
O-291WTDIは温度計だけでなく湿度計、バックライト・時計・防滴機能など多くの機能が付いています。
防滴機能とは雫が当たっても大丈夫というレベルなので、雨が滴るくらいに濡れると故障の可能性があります。しかし、濡れた手で触るくらいでしたら問題ありません。
測定範囲は-9.9℃~50.0℃なので、冬山登山でなければ使用できるでしょう。
また、取付用のバンドが付いているので、バックパックに取り付けたり、腰に取り付けたりと、簡単に持ち運びができます。
エンペックス(EMPEX) サーモ&コンパス
メーカー | エンペックス | 電池 | 不要 |
温度表示 | アナログ | 測定範囲 | -20℃~60℃ |
防水 | – | 重量 | 18g |
アナログ式温度計のため、電池が不要です。また、温度計だけでなく、登山で山岳地図を読むときに便利なコンパス付きです。
-20℃まで測定可能なので、冬山登山でも使用可能です。
また、18gと軽量なので、ウェアやバッグのジッパーに付けたり、キーホルダーとしても使えます。
モンベル(mont-bell) サーモコンパス ホワイト
メーカー | モンベル(mont-bell) | 電池 | 不要 |
温度表示 | アナログ | 測定範囲 | -30℃~50℃ |
防水 | – | 重量 | 16g |
登山家にはお馴染みmont-bellの温度計です。
温度計は昔懐かしいアルコール温度計を使用。最低で-30℃まで測定可能です。コンパスも付いているので、地図を読むのにも使えます。
温度の数字が小さくて少し見にくいですが、16gと軽量なのでとにかく軽い温度計が欲しい方におすすめです。
ランドウェザー デジタルコンパス
メーカー | ランドウェザー | 電池 | CR2032×1 |
温度表示 | デジタル | 測定範囲 | -10℃~60℃ |
防水 | – | 重量 |
38g(本体のみ) |
登山にはこれ1台あればOK!デジタルコンパスは以下の機能を搭載しています。
- 天気予報
- 高度計
- 気圧計
- 温湿度計
- 時計
- コンパス
豊富な機能にカラビナ付きなので、リュックやベルト・ファスナーなどどこにでも取り付け可能です。
温度計による体温調節だけでなく、気圧計で天気の変化も分かります。登山だけでなくキャンプやハイキングなどアウトドア全般に役立つアイテムです。
Govee H5074001jp
メーカー | Govee | 電池 | CR2032×1 |
温度表示 | デジタル | 測定範囲 |
0℃~50℃ |
防水 | – | 重量 |
38g(本体のみ) |
スマートフォンとBluetoothで接続して、温湿度の変化をグラフで表示できる温度計です。
この温度計をバックパックのメッシュ部分などに入れておけば、スマートフォンで温湿度の確認ができます。
また、登山だけでなく自宅でも使用可能です。
例えば、寝室に温度計を置いておけば、リビングで寝室の温湿度を知ることができます。就寝時間が近くなったら、エアコンをセットして温度管理された寝室に移動すれば寒い思いをしなくてすみます。
使い方次第で幅が広がる温度計と言えるでしょう。
エンペックス サーモマックス50
メーカー | エンペックス | 電池 | 不要 |
温度表示 | アナログ | 測定範囲 |
-50℃~50℃ |
防水 | – | 重量 |
20g(本体のみ) |
-50~50℃まで幅広い測定範囲を持つアナログ温度計なので、雪山での温度測定も可能です。
ストラップが付いているので、首からぶら下げる・バックパックに取り付けるなど、持ち運び方法を選びません。
極寒でも耐えられる温度計なので、冬山登山もする方におすすめです。
タニタ 熱中症アラームTC-210
メーカー | タニタ | 電池 | コイン電池CR2032×1個 |
温度表示 |
デジタル |
測定範囲 |
気温/0〜50度 湿度/20〜90% |
防水 | 防水性能なし | 重量 |
65g(本体のみ) |
温度・湿度だけでなく、熱中症の危険度も測定できる温度計です。
付属のカラビナでバックパックやズボンのベルトなど、多彩な取り付けが可能。
熱中症の危険度が分かれば、水分補給や休憩を取る時間の目安として使えます。登山以外にもベビーカーに取り付けて赤ちゃんの体調管理などにも可能。
また、日焼けアラーム機能も付いているので、紫外線の危険度に応じて日焼け止めクリームの強さを変えるなどの対策ができます。
ランドウェザー 温度計付きデジタル時計センサーマスター3
メーカー | ランドウェザー | 電池 | クオーツ式 |
温度表示 |
デジタル |
測定範囲 |
-10°C~60°C, |
防水 | 100mm防水 | 重量 |
65g(本体のみ) |
高機能なデジタル時計に温度計が付属しているので、いつでも手元で温度を確認できます。
温度計の他にも、気圧・高度・コンパス・天気予報・距離・運動時間・バックライトなど機能が満載。
この時計を持っていれば、登山では他の測定器は不要です。
シンワ測定 デジタル温湿度計Smart C
メーカー | シンワ測定 | 電池 | 単4アルカリ電池×1本 |
温度表示 |
デジタル |
測定範囲 |
内部センサー:-5~50℃ |
防水 | 外部センサーのみ防水 | 重量 |
150g(本体のみ) |
テント内の温度と外の温度を測定できる温度計です。
外の温度は付属のコード状のセンサーを、出入り口などの隙間から外に出すだけ。
テント内と外の気温差がどれくらいあるか確認できます。
キャンプでおすすめの温度計は、以下の記事で詳しく解説しているので併せてご覧ください。
ハイマウント テンパコンプ
メーカー | ハイマウント | 電池 | 不要 |
温度表示 | アナログ | 測定範囲 |
-30℃~50℃ |
防水 | 防水性能あり | 重量 |
20g(本体のみ) |
温度計・コンパス・カラビナが一つになった登山用温度計です。
カラビナに温度計が組み込まれているので、バックパックなどいろいろな装備に付けて持ち運びができます。
カラビナはバックパックにコップを括りつけたり、紛失防止のために鍵を付けたりと、いろいろな使い方があります。
このカラビナ機能付き温度計を購入すれば、間違いないいろいろな場面で活躍するでしょう。
まとめ:登山用のおすすめ温度計
登山用の温度計は、体温調節など多くのことに利用できます。
登山は特殊な環境なので温度計を選ぶときは、アナログかデジタルか・重量・機能性で選びましょう。
一度、登山に温度計を持っていけば、きっと手放せなくなります。
ぜひ、温度計と一緒に登山を楽しんでください。