キャンプで持っていると便利なのが温度計。
気温を測定したり、料理の温度やクーラーボックスの温度、薪ストーブの温度など、活躍の場面は多岐に渡ります。
そこで今回は、用途別におすすめの温度計や温度計の選び方を解説します。
温度計を持っていると、キャンプがもっと便利で楽しくなります。ぜひ最後までご覧ください。

なぜキャンプに温度計が必要なの?

まずは、なぜキャンプに温度計が必要なのか、温度計を持っているメリットについて解説します。
ギアの効果がわかる
キャンプ好きなら誰でも新しく購入したギアの効果を知りたいものです。例えば、コットン素材のテントを購入したら断熱効果を、薪ストーブを購入したら暖かさを測りたくなります。
温度計は目に見えない温度を、数値で表してくれます。つまり温度計を使用すればテントの断熱効果やストーブの暖かさが分かります。
他にもクーラーボックスやジャグの冷え具合、タンブラーの保冷効果、ダッチオーブンの保温効果なども測定できます。
キャンプと温度には、密接な関りがあることが分かると思います。
キャンプ料理の衛生管理ができる
キャンプ料理の定番と言えば、BBQでの分厚いステーキです。
しかし、慣れていない人にとってBBQは火の加減が難しいもの。強火になり過ぎて中まで火が通っていないということもよくあります。
火の通っていないステーキを食べると、食中毒になる可能性があります。しかも、屋外の衛生的ではない場所で調理をしていますので、子どもに食べさせるには不安が残ります。
そんなときに温度計があれば、お肉に刺して中心まで火が通っているかを確認できます。せっかくの楽しいキャンプなので、料理の衛生管理にも気を使ってみましょう。
湿度計があれば肌の乾燥を防げる
キャンプは屋外でするものなので、基本的に湿度の管理はできません。
そのため、冬場は空気が乾燥して湿度が下がり、肌が乾燥してしまいます。しかも、焚き火をしていると、さらに湿度が下がっていきます。
そんなときに湿度計があれば、湿度をチェックして化粧水や乳液をいつもより多めに付けるなどの対策が可能です。
湿度計は温度計の機能として付いていることが多いので、お肌の乾燥が気になる方は湿度計付きの温度計を購入しましょう。
キャンプに向いている温度計の選び方

キャンプで使用できる温度計の種類は数多くあります。ここでは、キャンプでの用途別に温度計の選び方を解説します。
気温測定用
キャンプで一番スタンダードな温度計の使い方が、気温測定用です。
テント内の温度が分かると、寝るときの服装を決めやすくなります。また、テントの外との温度差が分かれば、テントの断熱効果が分かります。
最近のテントは、化学繊維素材よりもコットンの自然な風合いが好まれる傾向にあります。コットンはポリエステルよりも重くメンテナンスに手間がかかりますが、断熱効果が高いというメリットもあります。
そのため、コットンテントを購入した方は外気温との差を知りたい方が多いのではないでしょうか。
そんなときは、気温測定用の温度計はテントの中と外、両方の気温が測れるものがおすすめです。

上記の温度計のようにコード状のセンサーが付いているものは、テントの中と外の気温測定が可能です。
液晶のINが本体を置いてある場所の気温、OUTの表示がコード状のセンサーの先端の気温です。そのため、コード状のセンサーをテント外に出しておけば、外の気温がテント内にいながら分かります。
料理用(BBQなど)
キャンプでの料理用温度計はスティック型の温度計がおすすめです。

上の画像の針になっている部分を、食材に挿して温度を測定します。小型でポケットに入れて持ち歩けるので、キャンプでも邪魔になりません。
ステーキを焼く場合は、肉の中心を75℃で1分以上加熱すれば食中毒の危険が格段に少なくなります。
また、食中毒のためだけでなく、燻製やスープの温度管理、熱燗の温度調整などにも使用可能です。
温度範囲は0~120℃くらいの温度計を選びましょう。キャンプでは少ないと思いますが、揚げ物をする場合は、0~200℃くらいまでの温度計が必要です。
薪ストーブ用
薪ストーブは温度が上がりすぎると、内部のパーツが変形したり本体が割れてしまうことがあります。そのため、薪ストーブの上に温度計を置いて、温度が上がりすぎないようにします。

上記の薪ストーブ用温度計は400℃まで測定可能です。350℃を超えるとストーブの痛みが激しくなるので、200~300℃くらいに調整するといいでしょう。
機能面で選ぶ
メモリー機能
メモリー機能が付いていると、温度計に一番高かったときと一番低かった時の温度が表示されます。
キャンプは朝方に冷え込みますが、寝ている間の温度が何℃だったか把握できるので、次回からの服選びの参考にできます。
メモリー機能は、「MAX/MIN」や「最高最低温度」と呼ばれることもあるので、温度計を選ぶときに注意してください。
バックライト機能
キャンプでは、夜になって冷えてきたら温度を確認するタイミングが増えます。
しかし、温度計にはバックライト機能が付いていないと、画面が暗くて温度を確認できません。
ランタンやライトを付けていない就寝前や深夜にトイレに行く際などに温度を確認したいのであれば、バックライト付きの温度計を購入しましょう。
時計・アラーム機能
キャンプには置時計を持っていくことは少ないため、温度計に時計機能が付いていると便利です。
また、アラーム機能が付いていれば、目覚まし時計としても使用できます。
キャンプにおすすめの温度計10選!
ここからは用途別におすすめの温度計を紹介します。
気温測定用
①シンワ測定 デジタル温度計SmartC
メーカー | シンワ測定 | 電源 | 単4アルカリ乾電池 1本 |
測定範囲 | 内部センサー:-5~50℃ 外部センサー:-50~70℃ | サイズ | 本体:103×102×18mm センサーケーブル長3m |
測定精度 | 0~40℃まで±1℃、それ以外±2℃ |
最初に紹介するのはシンワのデジタル温度計SmartCです。
テント内の温度とテントの外の温度を同時に測定できる温度計です。本体はテント内において、テントの隙間からコードを外に出して測定します。
温度の液晶表示が大きいため、少し離れていても数値を読み取れるので便利です。
また、コード状のセンサーは防水になっているため、雨が降って濡れたとしても壊れません。(センサーが雨水で濡れると正確な気温測定はできません)
②A&D AD-5680
メーカー | A&D | 電池 |
単4形乾電池×2本 |
測定範囲 |
温度:-10~50℃(内部) -50~70°(外部) 湿度:20~100% |
色 |
ホワイト×グレー |
寸法 | 100(W)×120(H)×25(D)mm | その他 | 時計機能付き |
こちらは湿度も測定できる温度計です。
写真には写っていませんが、コード状のセンサーも付属しているので、テント内外の気温測定が可能です。ただし、コード状のセンサーでは湿度測定は出来ないので、テントの外の湿度は測れません。
また、時計も付いているので、テント内に置いておくと非常に便利です。
③タニタ TT-580-WH
メーカー | タニタ | 電池 | 単4アルカリ電池×2本 |
測定範囲 |
温度:-9.9~50.0℃ 湿度:20~95% |
色 |
ホワイト |
寸法 | 幅 107mm × 高さ 110mm × 奥行 26mm | その他 | メモリー・カレンダー時計機能付き |
タニタ食堂で有名なタニタの温湿度計です。
外部センサーは付いていないので、テント内の温湿度のみ測定できます。
TT-580-WHの特徴は、グラフで温湿度の推移が分かる点です。昼間と夜の温度差や一番気温が高かった時間・低かった時間が一目で分かります。
また、カレンダーと時計も付いた多機能タイプの温湿度計です。
ホワイトを基調としたボディーは、オシャレなサイトにも映える逸品です。
④佐藤計量器製作所 ハイエストⅠ型
メーカー | 佐藤計量器製作所 | 電池 | 不要 |
測定範囲 |
温度:-10~50℃ 湿度:20~100% |
色 |
シルバー |
寸法 | φ150×(D)40mm | その他 |
クラシックなスタイルのアナログ温湿度計です。
どんなサイトにも映えるシンプルな外観は、テントをオシャレに彩ってくれます。特に無骨なキャンプサイトにハイエストⅠ型が置いてあれば、周りのキャンパーの目を引くこと間違いなしです。
精密な温湿度管理が必要とされる工場でも使用できるレベルの温湿度計なので、少しお値段は高いですが他の人とは違う温度計が欲しいという方におすすめです。
料理用温度計
⑤タニタ クッキング温度計
メーカー | タニタ | 電池 | ボタン電池LR44×1個 |
測定範囲 | -50~250℃ | 色 | ホワイト |
防水性能 | IPX7(水洗い可能) | その他 | ホールド機能付き |
体脂肪計など健康機器を製造販売しているタニタのクッキング温度計です。
シンプルな機能で初心者にも使いやすい設計になっています。
丸洗いできる防水タイプですので、衛生的に安心。キャンプでは調理中に水がかかってしまうことも多いので、防水タイプであれば故障が少なくなります。
センサーホルダーが付属しているので、保管をする時に針を覆うことができるので子供が触ったとしても安全です。
⑥Thermopro TP-02
メーカー | サーモプロ | 電池 | ボタン電池LR44×1個 |
測定範囲 | -50~300℃ | 色 | シルバー |
防水性能 | IPX7(水洗い可能) | その他 | ホールド機能付き |
ThermoProが販売する高機能なクッキング温度計です。
測定時間が短いことが特徴。測定する温度により差はありますが、4~6秒で測定が完了します。
本体部分はサビに強く耐久性があるステンレス製。キャンプでの料理は手狭になることが多いので、ステンレス製であれば落としても破損しにくいので安心です。
⑦Theremopro TP-19
メーカー | サーモプロ | 電池 | ボタン電池LR44×1個 |
測定範囲 | -50~300℃ | 色 | レッド×ブラック |
防水性能 | IP65 | その他 | 折りたたみ式 |
折りたたみ式の中心温度計なので、針状のセンサーを本体内に収納できます。持ち運ぶ際に、尖った部分が露出しないので安全です。
また、食品以外との接触も防げるため、衛生的です。
先端のみ細くなっていて、熱が伝わりやすい形状のため、2~3秒で計測できます。
この速さは、中心温度計の中でもトップクラスです。
⑧ドリテック O-274IV
メーカー | ドリテック | 電池 | ボタン電池CR-2032×1個 |
測定範囲 | -10~300℃ | 色 | アイボリー |
防水性能 | IPX2 | その他 | オートパワーオフ機能付き |
コンパクトですが、温度が読みやすい大型液晶付きです。
温度測定中は顔を近づけると、油の飛び散りなどが危険ですので、このように大きな温度表示があると安心です。
また、大きなセンサキャップも付いているので、保管時も衛生的です。
⑨タニタ 料理用温度計 5496B
メーカー | タニタ | 電池 | 不要 |
測定範囲 | 0~100℃ | 色 | シルバー |
防水性能 | 無し | その他 |
アナログのスティック温度計です。
コップやボウルなどの縁に取り付けられる金具付きです。熱燗の温度測定や、鍋のフチに取り付けての煮込み料理、ワインの温度管理などに使えます。
お肉などの中心温度測定にも使えますが、反応はあまり早くないのでおすすめしません。
薪ストーブ用温度計
⑩ファイヤーサイド 薪ストーブ用温度計
メーカー | ファイヤーサイド | 電池 | 不要 |
測定範囲 |
温度:20~400℃ |
色 |
ブラック |
寸法 | 直径52mm | その他 | 国産ホーロー製 |
薪ストーブの上に置いて温度測定ができます。
国産ホーロー製の発色のよい文字盤が特徴で、細かな温度の変化が確認しやすい温度計です。
目盛りの下には注意状態がわかる赤丸が付いているので、薪ストーブがどのような状態か一目で分かります。
まとめ:キャンプにおすすめの温度計
キャンプで温度計の登場シーンは多くあります。
料理や気温測定、薪ストーブの温度管理など、温度計を持っていればキャンプがより快適になるでしょう。
自慢のギアの性能を試すためにも、温度計を一つは持ってみてはいかがでしょうか。