身体に触れないで体温を測定できる非接触体温計は、いまやどこの飲食店でも使われています。
しかし、ネットショップで見つけてそのまま購入すると、正しく温度が測れない可能性があります。
そこで今回は、正しい非接触体温計の選び方やおすすめの非接触体温計を紹介します。

飲食店で非接触体温計を使うメリット

厨房で非接触体温計を使うメリットは2つあります。
①一瞬で測定できるのでお客様を待たせない
②触れずに測定できるので衛生的
まず、①一瞬で測定できるのでお客様を待たせないですが、従来の体温計は脇に挟んで結果が出るまで1~2分かかります。これではレジ前で測定しているうちに、大行列が出来てしまいます。
非接触の体温計は測定ボタンを押した瞬間に体温が表示されるので、お客様を待たせることがありません。
次に②触れずに測定できるので衛生的ですが、非接触体温計はおでこや腕に向けるだけで測定ができます。触れずに測定できるので、雑菌などが移らず衛生的です。
厨房以外の食品工場でも非接触体温計は使われています。
食品工場の場合は出入りする人が多いため、非接触温度計でなくては時間がかかりすぎてしまいます。
このように、食品関係の現場では体温測定に非接触体温計が使われていることがほとんどです。
飲食店で非接触体温計を正しく使うには

簡単に体温測定ができる非接触温度計ですが、正しく使うには覚えておきたいことがあります。
太陽光の下では正確に測定できない
非接触体温計は人間が出している赤外線を感知して体温を表示します。太陽光にも赤外線が含まれているので、日なたで測定をすると体温がズレてしまう可能性があります。できれば、建物の影など日影で測定をしましょう。
寒い日や暑い日は注意が必要
非接触体温計で測定できるのは、肌の表面の温度です。そのため、屋外から来たお客さんの肌の表面が冷えていたら体温は低く表示され、熱くなっていたら体温は高く表示されます。
異常な温度が出たら、少し時間がたってから体温測定をするようにしましょう。
非接触体温計を購入する際にチェックするポイント

続いては、非接触体温計を購入する際に確認するべきポイントを解説します。
医療機器認証番号の記載
医療機器を日本で流通させるには、医療機器としての認証を受ける必要があります。その認証を受けると「医療機器認証番号」が付与されます。
医療機器認証番号が付いている体温計は、審査に合格しているので安心して使うことができます。
体温計ではなく、非接触の温度計も一般的に販売されているため、間違えて購入してしまうと体温計としては使えません。
医療機器認証番号が付いている非接触体温計を購入しましょう。
精度を確認する
精度とは、正しい体温からどれくらいズレるかというものです。
どんなに正確な温度計でも誤差は出ます。そのため、購入時にどれくらいの精度があるかを確認しておくことが大切です。
非接触体温計の場合、±0.3℃くらいであることが多いです。
飲食店におすすめの非接触体温計4選
タニタ BT-54X
メーカー | タニタ | 電池 | 単四乾電池×1個 |
測定時間 | 約1秒 | 測定精度 | 36.0℃~39.0℃ : ±0.2℃ 上記以外 : ±0.3℃ (体温測定モード) |
医療機器認証番号 | あり | 重量 | 約90g |
体組成計やタニタ食堂で有名な、タニタの体温計です。
平熱付近だと±0.2℃の高精度で測定が可能です。また、大きくバックライト付きの液晶のため、暗い場所でも簡単に体温確認ができます。
測定した体温が38℃以上だった場合、音と光で異常を知らせます。
また、温度計としても使用可能なので、スープが冷めていないかの確認や、食材の受け入れ時の点検にも使用可能です。
A&D UT-701
メーカー | A&D | 電池 | CR2032リチウム電池×1個 |
測定時間 | 約1秒 | 測定精度 | 36.0℃~39.0℃ : ±0.2℃ 上記以外 : ±0.3℃ (体温測定モード) |
医療機器認証番号 | あり | 重量 | 約60g |
世界的なハカリメーカーであるA&Dの体温計です。
小型で軽いので女性でも簡単に測定ができます。タニタの体温計と同じく温度計モードがあるので、食材の受け入れなどでも使用できます。
ドリテック 非接触温度計
メーカー | ドリテック | 電池 | 単四乾電池×2個 |
測定時間 | 約1秒 | 測定精度 | 34.0~35.5℃:±0.3℃ 35.5~42.0℃:±0.2℃ 42.0~43.0℃:±0.3℃ |
医療機器認証番号 | あり | 重量 | 約51g(電池含まず) |
家庭用計測機器を販売しているドリテックの体温計です。
バックライト付きなので、暗い場所で測定しても表示がはっきりと見えます。
スタイリッシュなデザインと色で、飲食店舗に置いてあっても違和感がありません。
24回のメモリー機能付きなので、従業員の体温を一気に測定して、後からメモリーを呼び出して書き写すことができます。
シチズン CTD711
メーカー | シチズン | 電池 | 単四乾電池×2個 |
測定時間 | 約1秒 | 測定精度 | ±0.2℃(35.0~42.0℃) ±0.3℃(上記以外) |
医療機器認証番号 | あり | 重量 | 約63g |
時計で有名なシチズンの体温計です。
額でも耳でも体温測定が可能です。また、IP22の防水防塵機能が付いています。水につけることはできませんが、多少水滴が当たっても問題ありません。
飲食店では濡れた手で触ることも多いので、防水機能はありがたいポイントです。
まとめ:飲食店におすすめの非接触温度計
新型コロナウイルスの流行により、非接触温度計を置いていない飲食店のほうが珍しくなりました。
これからも、しばらくは入店時に体温測定が必要になる状況が続くでしょう。
非接触温度計は金額的にそれほど高くないので、まだ持っていないという方は1台購入してみてはいかがでしょうか。