塩分濃度を測定して味を均一にしよう

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味が均一である事の重要性

食品工場や厨房において、毎日同じ味で食品を提供するのはとても難しい事です。

現場の担当者はいろいろな方法を駆使して毎日同じ味を提供しようと試行錯誤しています。

例えば、調味料の分量を測ったり、濃度を測定したり、塩分を測定したり、加熱時間を調整したりなど様々な事に気を使って、味を同じにしようと試みます。

食べるたびに味が違う店にはあまり行きたくないですよね。

みなさんの行動を思い出してみると、例えばランチに行くにしても、お店は沢山あるのにいつも同じ店に行ってしまいませんか?

人は慣れ親しんだ同じ味を求めてしまいがちです。

本日は塩分濃度を測定して、毎日の味を均一にする方法をご紹介したいと思います。

どうやって塩分濃度を測るの?

味の中で塩分は大きなウェイトをしめています。

細かな味が分からない人でも、塩分の多い少ないはすぐにわかります。

食品の中に含まれている塩分濃度を一定にすることが、毎日の味を一定にするための第一歩と言えます。

塩分を測定するには塩分濃度計という測定器を使います。

基本的には、液体の塩分濃度を測定すると思ってください。

個体の塩分濃度を測定するには、数十万円する分析機器を導入しなくてはなりませんが、中小規模ではなかなか難しいでしょう。

液体の塩分測定でしたら、数万円の塩分濃度計があれば測定することが出来ますので、本日は液体用の塩分濃度計について解説をいたします。

 

塩分濃度計は液体に電気を流すことで塩分を測定します。

小学校の理科で習った通り、液体の中に塩分が多いほど電気が流れやすくなります。そのため、いろいろなものが混ざっている液体でも、塩分だけを測定できるというわけです。

以前ご紹介した、屈折計は液体の濃度を測定できます。果汁を測定すれば糖度・塩水を測定すれば塩分濃度を測定できますが、いろいろな混ざった液体を測定すると糖度でも塩分濃度でもなく濃度を測定する形になります。

果物の糖度はどうやって測る?濃度計について

塩分濃度計は電気により塩分だけを測定するので、いろいろなものが混ざっている液体を測定しても塩分濃度だけを測定できるわけです。

塩分濃度計ってどんなものがあるの?

それでは塩分計をご紹介していきましょう。

こちらはタニタのSO-304WHです。

塩分濃度0~5%までの測定が出来ます。

みそ汁の塩分濃度はだいたい2~3%くらいですので、一般家庭や飲食店の厨房、介護施設などで使用する分には問題ありません。

塩分濃度を0.1%単位で測定できるので、細かく塩分濃度を測定したい人にも向いています。

測定の仕方は簡単で、測りたい液体に先端の電極部を浸けて測定ボタンを押すだけです。

この時に注意しないといけないのは、100℃近い煮立った液体に入れてはいけません。

電極の上のほうは樹脂でできていますので、あまり高温に入れると変形して今します。

ですので、測定をするときはいったんお椀などに液体を移して少し冷めてから測定をするようにしましょう。

専用ホルダーも付いていますので、保管に困ることもありません。金額も安いので家庭用としてもおすすめの塩分濃度計です。

こちらはATAGOの塩分計PAL-SALTです。

少し金額は高くなりますが塩分濃度を0~10%まで測定することが出来ます。

例えば、薄めて使用するようなめんつゆや、ドレッシングなど塩分濃度が高い液体を測定したいときは10%まで測定できる機種が必要になります。

家庭ではあまり必要としませんので、食品工場向けと言っていいでしょう。

測定の仕方は、液体を本体上部のサンプルステージに数滴たらして測定ボタンを押すだけです。

3%より低い塩分濃度は0.01%単位で測定ができ、3%以上は0.1%単位で測定が出来ます。

個体の塩分濃度を測定したい場合はどうすればいい?

液体の塩分濃度の測定はわかったけど、個体の塩分も測定したい方も多いと思います。

個体を測定するのは少し難しいですが、測定をすることは出来ます。

個体のままでは測定できないので、まずは測定したい個体を細かく砕いたり、刻んでください。

そうしたら、蒸留水(なければ水道水でも可)で10倍に薄めてください。

薄めたらよく混ぜて10分ほど放置します。

塩分が水の中に溶けだしたら、塩分濃度計で測定をした表示された値を10倍にします。

これで個体の塩分濃度測定の完了です。

個体の砕き具合や、水への塩分の溶けだし具合などによって数値がばらついてしまいますので、あまりお勧めはしません。

出来れば専門機関に測定に出すのが確実です。

さいごに

本日は、毎日同じ味にするための塩分濃度測定の方法をご紹介しました。

塩分濃度は味を同じにするためだけではなく、血圧管理のためなど健康目的にも測定することがあります。

食品工場、厨房、家庭などいろいろなところで使用することができますので、その原理を知って活用していきましょう。

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