毎日使用する中心温度計
みなさんは中心温度計を同のように保管しているでしょうか?
毎日使用するものだからすぐに使えるようにと、使った場所に置きっぱなしになっていないでしょうか。
保管場所をしっかりと決めておかないと、破損・不衛生などいろいろな危険があります。
長く使用するためには適切に保管することも必要です。
また、整理整頓は一般的衛生管理の5Sにもつながってくることです。
しっかりと保管場所を定めて管理をしていきましょう。
こんな場所に保管するのはNG!
保管と言ってもどこにおいておけばいいのでしょうか?
まずは、こんな場所に保管すると故障の危険があるという場所をお伝えしましょう。
こんな場所に保管すると危険 ①作業台の上
使用する頻度が多いからと言って作業台の上に置いたままにしておくのは危険です。
作業台の上では当然いろいろな調理をしています。
作業中に誤って中心温度計に触れて落下をさせてしまう事がよくあります。
落下をさせてしまうと中心温度計の角などに衝撃で亀裂が入ってしまいます。
こうなるとその隙間から水分が浸入してしまう事があるため、防水性能は無くなってしまいます。もちろんメーカーの保証の対象にもなりません。
こんな場所に保管すると危険 ②熱源の近く
コンロの火やオーブンの近くなど熱くなる場所に保管するのは危険です。
温度計のケースは樹脂でできているため、約80℃以上の熱に曝されると変形してしまう危険性があります。
本来は防水のために密封されているケースですので、熱で歪んでしまうと防水性がなくなります。
また、センサーのコードなどが熱源に触れると溶けてしまう事もあります。
こんな場所に保管すると危険 ③水場の近く
中心温度計は防水型になっているものが多いですが、完全防水の中心温度計はほとんど売っていません。
防水性についてはこちらの記事をご覧ください。
上の記事に詳しく書いてありますが、中心温度計の防水性能は高いものでも水に30分沈めても大丈夫だよというものが多いです。
そのため、水場の近くに保管して誤って長時間水没させてしまうと、不具合を起こしてしまう可能性があります。
また、お湯などを使っていて常に水蒸気が出ている場合、防水性能がある温度計であっても内部に水分が浸入してしまう事がありますので注意しましょう。
それじゃあどこに保管したらいいの?
保管すると危険な場所は分かりましたが、それではどこに保管するのがベストなのでしょうか?
具体例をお伝えしていきましょう。
ここに保管すると安全その①事務所
事務所にもっていってしまえば、水分が浸入することもないし、落下をさせてしまう可能性も少ないでしょう。
毎日使うものなので持ち運びが少し面倒ですが、私が訪問した食品工場は事務所で保管しているところも多かったです。
その場合は、プラスチックのケースなどに入れて保管をするようにしましょう。
センサーの先端がいろいろなものに触れてしまうと不衛生ですが、ケースに入れて保管をすればその心配はありません。
ここに保管すると安全その②壁に設置する
現場の壁にフックなどを取り付けて保管をするのも良い方法です。
管理の厳しい食品工場では作業台の上に物を置いてはいけないという決まりになっているところも多いです。
そのため、機材の保管は壁面を利用しているところがありました。
温度計を壁にかけておけば、保管をするときにコードに負荷がかかることが無いので断線を防ぐことが出来ます。
また、温度計を使用するときに保管場所が一目瞭然なので、中心温度計を探して時間をロスするなんていう事もなくなります。
おすすめの保管場所その③現場の作業台の引き出しの中
この保管方法が一番多いのではないでしょうか。
作業台の引き出しなら、使う時にすぐに取り出せますし保管中に落下をさせる危険性も少ないです。
また、水蒸気が当たることもありませんし一番いい保管場所かもしれません。
ただ、作業台の引き出しは清掃が行き届かないで不衛生になることが多いので、できれば中心温度計はケースに入れて保管するのがいいでしょう。
さいごに
中心温度計の保管の重要性はお判りいただけたでしょうか。
毎日使っていると忘れがちですが中心温度計は精密機器です。
しっかりと保管・メンテナンスをしないと故障してしまいます。
中心温度計を保管する際は、熱源が近くにない・水蒸気が当たらない(高湿でない場所)・落下をさせる危険が少ない場所を選ぶようにしましょう。
中心温度計はしっかりとメンテナンス・保管をしていれば長く使える測定器です。
毎日使っている愛用の温度計をしっかりと管理して、長い間使えるようにしていきましょう。