中心温度計の選び方③反応速度

反応速度とは?

毎日忙しい厨房、できればすばやく温度測定をしたいですよね。

むしろ温度測定なんてしたくない、なんていう人も多いのではないでしょうか。

HACCPにおいては温度測定をしないなんていう事はできないのですが、なるべく早く測定できるように、本日は反応速度の話をしたいと思います。

反応速度とは温度センサを挿入してから正しい温度を表示するまでの時間です。

この反応速度は①センサの種類 ②センサの太さ ③測定する温度によって決まります。

②センサの太さは何となく分かりますよね。当然細いほうが温度の伝わりが早いのですばやく測定できます。

③測定する温度も想像が付くと思います。温度が高ければ高いほどセンサーがその温度に到達するまでに時間がかかります。

購入するときに重要なのは実は①のセンサの種類です。

これは反応速度に大きくかかわってきますので必ず確認するようにしてください。

センサーにはどんな種類があるの?

食品関係の温度計で使用されるセンサーは大きく分けて2種類あります。

①サーミスター

②熱電対

この2種類です。

どのような特徴があるのか簡単に説明をすると、

サーミスターは低温(マイナス域から250℃くらい)の測定を得意としており、熱電対と比べると精度が良い。

熱電対は測定温度の幅は広い(0~1200℃くらい)がサーミスターに比べると精度が悪い。

このような感じです。

そのため、中心温度計と言うとあまり高い温度は測定しないのでサーミスターのセンサーが主流でした。

ただ、最近では各社精度のよい熱電対の温度計を発売してきているので購入するのであれば熱電対の中心温度計がオススメです。

サーミスターと変わらないくらいの精度の熱電対温度計もたくさんあり、反応速度も早いとあれば購入しない手はありません。

とても専門的なことを言うと、熱電対はサーミスターと比べると、測定中の数値が上下にコンマ数℃ぶれる事があります。これは熱電対の特性で必ず現れる現象なのですが、ずっとぶれるわけではなく波があります。

現場で使用する温度計ならばある程度数値が安定していれば問題ないはずなので、この特性はあまり気にしなくてもいいかと思います。

実際に反応速度はどれくらいなの?

熱電対の中心温度計で100℃のお湯を計ろうとすると反応速度はだいたい10秒かからないくらいです。

反応速度はセンサーの太さや周囲の温度などによっても反応速度は変化するのであくまで目安だと思ってください。

これがサーミスターセンサーを使うと大体1~2分ほどかかります。すごい大きな差ですよね。

調理場で作業中になかなか2分間を温度測定に費やすのって厳しいですよね。できれば手を離して反応が終わったら確認をしたいけど、手を離すと水没してしまったりフライパンのふちに温度計があたって溶けちゃうこともあります。

これが10秒ほどならなんとか時間を取れませんか?

このような理由から私は現場で使う温度計には熱電対の中心温度計をお勧めいたします。

ただ、サーミスターセンサーが悪いわけではありません。先ほどの熱電対は温度がぶれるという特性があるので、現場で使うわけではなく校正用などでじっくり測定したいときにはサーミスターがオススメです。

オススメの熱電対温度計は?

さて、それではオススメの温度計をご紹介していきます。

こちらはテストー製の testo108です。

テストーはドイツの測定器メーカーです。

ドイツというと職人気質でしっかりしたもの作りをするというイメージがあると思いますが、testoの製品はまさにそれに当てはまります。

写真を見ていただくと派手さはありませんが必要な機能を搭載し、実用性にすぐれた製品といえるでしょう。

こちらはT熱電対のセンサーが付属しており、反応時間は10秒です。また測定精度は測定温度によって変わりますが大体0.7℃~1℃ほど。サーミスターと比べても遜色ありません。

値段も15,000円程度と安価なのでとてもオススメです。オプションセンサーもたくさん用意されているのでさまざまな場面で活躍するでしょう。

次にオススメするのがCHINOのMF1000です。

スペックを見ていたら、これすごいいい製品です。

CHINOというとあまり食品用の温度計のイメージは無く、実際に食品の現場ではあまり使われていません。おそらくこれまで食品にはそれほど力を入れてこなかったため販路が少ないのでしょう。

こちらのMF1000が知れ渡ったらすぐにみんな切り替わるんじゃないかという製品です。

こちらはK熱電対センサーを使用しており、測定精度はなんと±0.5℃。反応速度は脅威の2秒です。これは感温部の先端がφ1.6と細いのが反応速度を早くできた要因でしょう。根元はφ3.2のため耐久性も考えられています。

もっと食品関係にPRをしていけばいいのにと思うのですが、CHINOの場合はもっと高額な製品もたくさん扱っているのでそちらを積極的に売りたいのかもしれません。

本日の記事はここまでです。

反応速度の重要性はお分かりいただけたでしょうか?

あなたにとってより良い温度計を選定していただけることを願っています。