【初心者向け】大量調理施設衛生管理マニュアルとHACCPの関係を分かりやすく解説

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大量調理施設衛生管理マニュアルってなに?

食品業界に従事している方なら、大量調理施設衛生管理マニュアルという言葉を耳にするのではないでしょうか。

これは給食施設など大型の調理施設における食中毒を予防するために、調理過程における重要管理事項を厚生労働省が示したものです。

HACCPの考え方が取り入れられていますので、HACCP導入を考えている会社には、とても参考になる内容となっています。

中心温度の75℃以上で1分加熱というのも、この大量調理施設管理マニュアルからきています。

今回は大量調理施設衛生管理マニュアルの対象や、管理するポイントについて解説します。

管理人
この記事は測定機業界で10年以上温度計を提案してきた管理人が執筆しています。

どんなところが大量調理施設の対象となるの?

大量調理施設管理マニュアルには
「本マニュアルは同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設に適用する。 」
と記載されています。
同一メニューと記載があるので、いろいろなメニューを提供している小規模の飲食店では対象とはなりません。
食品工場や給食施設を主なターゲットとしています。
ただ、大量調理施設管理マニュアルを遵守する事で食中毒の危険性は大幅に低減することから、厚生労働省としては以前から中小規模の事業者にもこのマニュアルの趣旨を踏まえた衛生管理をするように呼びかけています。

どのような管理をする必要があるの?

こちらの厚生労働省のホームページに、大量調理施設管理マニュアルが掲載されています。ページ数がとても多いので読み進めるのは大変ですよね。

おおまかな内容は下記のようになります。

原料の受け入れ、下処理段階における管理

② 加熱調理食品の加熱温度管理

③二次汚染の防止

④原材料および調理済みの食品の温度管理

大量調理施設管理マニュアルでは、これらについてどのように管理をしていくかが細かく規定されています。

また、チェックシートも付いているので、社内で管理体制を作った後に運用していきやすいように手助けもしてくれます。

HACCPと大量調理施設衛生管理マニュアルの違い

HACCPは食中毒を減らし、万が一発生した場合にも原因を特定できるようにするための、「衛生管理システム」です。

衛生管理システムを作るための方法が詳しく定められていますが、具体的に「〇℃で管理をする」「交差汚染を防ぐために〇〇をする」というような方法は記載されていません。

それに対し大量調理施設衛生管理マニュアルは、衛生的な調理をするための具体的なマニュアルなので、「中心温度は75℃以上で1分間」「手洗いは2回行う」など細かな手順が定められています。

このような、HACCPは衛生管理システムを構築する方法であり、大量調理施設衛生管理マニュアルは衛生的な調理をするマニュアルである、という点が異なります。

温度に関する規定とは

ここでは大量調理施設衛生管理マニュアルに記載されている、温度管理について解説します。

原材料の受け入れについて

①原材料の受け入れについては、

「 原材料の納入に際しては調理従事者等が必ず立ち合い、検収場で品質、鮮度、品温(納入業者が運搬の際、別添1に従い、適切な温度管理を行っていたかどうかを 含む。)、異物の混入等につき、点検を行い、その結果を記録すること。 」

と記載があります。

食材の受け入れ時に放射温度計で温度測定をするのはこの規定があるためです。学校給食センターでは必ず受け入れ時に温度測定が行われています。

受け入れ時の放射温度計の注意時項については、放射温度計って具体的にどこで使うの?をご覧ください。

放射温度計って具体的にどこで使うの?

加熱調理時の温度管理について

② 加熱調理食品の加熱温度管理 では、

「 加熱調理食品は、別添2に従い、中心部温度計を用いるなどにより、中心部が75℃ で1分間以上(二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85~90℃で 90秒間以上)又はこれと同等以上まで加熱されていることを確認するとともに、温度 と時間の記録を行うこと。 」

という規定があります。

ここで温度と時間の記録を行うこと規定があるのは、大量調理施設管理マニュアルがHACCPの考え方に基づいて作成されているためです。

中心温度は基本的に3点で測定を行います。3点の中心温度を測定して75℃を超えていた場合は、さらに1分以上加熱をして記録を行います。

中心温度の測定方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

衛生管理の基本、中心温度ってどうやって測るの?図解解説もあり!

原材料や調理済み食品の温度管理

④原材料および調理済みの食品の温度管理 では、

「 調理後直ちに提供される食品以外の食品は、食中毒菌の増殖を抑制するために、 10℃以下又は65℃以上で管理することが必要である。 ① 加熱調理後、食品を冷却する場合には、食中毒菌の発育至適温度帯(約20℃ ~50℃)の時間を可能な限り短くするため、冷却機を用いたり、清潔な場所で 衛生的な容器に小分けするなどして、30分以内に中心温度を20℃付近(又は 60分以内に中心温度を10℃付近)まで下げるよう工夫すること。 この場合、冷却開始時刻、冷却終了時刻を記録すること。 」

と規定されています。

食品を保管するときには食中毒菌が繁殖しにくいように、10℃以下もしくは65℃以上で保管をする必要があります。

これには冷却機や保温機を使う必要がありますが、温度と時間の管理をするのでデータロガーがオススメです。

冷却機や保温機にデータロガーを入れておけば温度と時間の管理が簡単に行えます。

データロガーについては以下の記事で詳しく解説しています。

記録に便利なデータロガー、冷蔵庫の温度管理にピッタリ?

まとめ

大量調理施設管理マニュアルは、大規模な食品工場だけではなく小規模事業者の衛生管理にもとても役に立つものですし、厚生労働省も推奨しています。

HACCPの導入にもとても役立ちますので一度目を通してみてはいかがでしょうか。

温度管理についてはこのサイトの記事を読んでいただければほとんどに対応できると思います。

大量調理施設管理マニュアルを確認して一段上の衛生管理を目指しましょう。

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