大型の冷蔵室の温度管理はどうやる?

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冷蔵室の温度管理とは

以前、冷蔵庫用温度計って何?で冷蔵庫の温度計を紹介しました。

今回は冷蔵庫ではなくて、人が入って作業をするような冷蔵室の温度管理についてお伝えしたいと思います。

冷蔵庫・冷凍庫の温度管理はHACCPでも重要管理点となるのでしっかりとおさえておきたいところです。

冷蔵庫の場合は、パッキンの隙間からコード上のセンサーを冷蔵庫の中に差し入れて外に設置した表示部で温度を確認する方法でした。

冷蔵室の場合は、かなり広いためドアからセンサーのコードを中に差し入れてもドア付近の温度しか測定ができません。

広い場所というのは場所によって温度に差が出ることがあります。そのため、ドア付近だけ測定していても、奥のほうでは管理したい温度と違うということが起きるかもしれません。

そのため、冷蔵室の場合は温度計自体を中に入れておく必要があります。どのような温度計が適しているのでしょうか。

冷蔵庫内部で測定できる温度計

冷蔵室は基本的に5℃前後のところが多いです。

これくらいの温度でしたら基本的にたいていの温度計は使用することができます。

こちらは佐藤計量器製作所のPC-3300です。

こちらの本体は-5℃の環境でも使用することができるので、冷蔵室の中に設置しても問題ありません。

また、最高最低温度の表示もありますので異常な温度になっていなかったかの確認も可能です。

冷蔵室が広い場合は、入り口付近・中央・奥と3か所くらいに設置したほうがより正確に測定ができます。1か所にしか置けないという場合は中央付近に設置しましょう。

また、入り口付近に設置するときの注意ですが、ドアを開け閉めする際に外の温かい空気が入ってきてしまいます。

そうすると正確な測定ができなくなるので、外からの空気の影響を受けない位置に設置しましょう。

電池交換の際に温度計を外に出す場合にも注意が必要です。

寒いところから暖かいところに持っていくと、内部の空気が結露を起こします。そうすると内部の基盤が腐食してしまい壊れてしまいます。

できれば電池交換は冷蔵室の内部で行い、必要がなければ温度計を外には出さないようにしましょう。

冷凍室の温度管理は?

冷蔵室の温度管理はそれほど難しくなかったですね。

それに対して冷凍室の温度管理は少し難しいです。冷凍室はー20℃以下であることがほとんどです。

デジタルの温度計は電池を使用していることが多いですが、基本的に電池はー10℃以下で発電をしなくなってしまいます。

そのため、たいていのデジタル温度計は使用温度がー10℃までというものがほとんどです。

それではどうするかというと、冷凍庫と同じでセンサーのコードを中に差し入れ本体は外に出しておくか、アナログの温度計を使用するかのどちらかです。

先ほどご紹介したPC-3300はコード状のセンサーの測定範囲はー50℃まで行けます。こちらはドアから差し入れて本体は外に出しておけば冷凍室でも測定可能です。

ただ、これでは入り口付近の温度しか測定できません。

奥のほうまで測定したい場合は、オーブンの中の中心温度は測定できる?できない?でご紹介したSK-1260とSK-S104Kの組み合わせで測定ができます。

SK-S104Kは標準仕様ではセンサーの長さが1Mですが、これを特注にしてセンサーの長さを伸ばせば冷凍室の奥のほうまで測定が可能です。

ただ、PC-3300でもSK-1260でもセンサーを中に差し入れることができる隙間があることが条件ですのでご注意ください。

特注をしてまでは測定をしなくてもいいという方は下記のアナログ温度計が簡単でおすすめです。

こちらはエンペックスのTG-253です。

最高最低温度の測定は出来ませんが、現在の温度を見るだけでしたら電池の心配もいらないので簡単に測定をすることができます。下限はー30℃までです。

吸盤もついているのでくっつけられるような壁でしたら、他に何も器具がいらないのでとても楽ちんです。

まとめ

冷蔵室用の温度計は簡単に設置可能ですが、冷凍室の温度計は難しということがわかっていただけたでしょうか。

また、どちらの場合も結露には要注意です。外側はきれいな状態でも内部が水滴により確実に腐食をしていきます。

長く使うためには、冷蔵室から外に出さないようにして結露を防ぎましょう。

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