【7原則12手順】手順6(原則1)危害要因分析~前編~

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危害要因分析とは

危害要因分析はHACCPの中でも重要な工程となりますので、しっかりと分析をしていきましょう。

危害要因とは食中毒になる微生物だけではなく、金属片など物理的な被害・化学物質などからの被害も含まれます。

危害要因は下記の3つに分類されます。

①生物的:原料由来または調理中に付着する可能性がある微生物。

例えば、病原性大腸菌・ノロウイルス・などの食中毒菌やアニサキスなどの寄生虫があります。

②化学的:誤って混入する可能性がある化学物質。

原料に残存している可能性がある農薬・殺虫剤、機械に使われている潤滑油や洗浄剤、フグ毒・二枚貝の貝毒などの自然毒があります。

③物理的:金属・ガラス・プラスティックなどの混入する可能性がある硬質遺物。

例えば、金属・ガラスのほかに、鉱物・骨などがあります。

これら3つの要因を、製造工程一覧図を基にどの危害が発生する可能性があるのかを検討します。

危害要因については食品産業センターがデータベースを公開していますので参考にするといいでしょう。

危害要因をすべて挙げる

まずは考えられる危害要因を生物的、化学的、物理的に分けてすべて挙げていきましょう。

もちろん無数にある危害要因をすべて挙げるのはほぼ不可能と言っていいですが、この段階ではすべて挙げるつもりで考えてください。

衛生管理の担当者だけではなく、現場の担当者や荷受けの担当者など実際に作業を行っている人を混ぜて行うといいでしょう。

色々な角度から見て危害要因を挙げていくことが重要です。

それに、公開されているデータベースを組み合わせて考えていけば、かなりの量の危害要因が挙がってくるのではないかと思います。

また、会議室で考えているだけでは見えてこないものがあります。煮詰まってきたら、現場に出て確認をしてみましょう。きっと、抜けているものや間違って考えていたものが見つかるはずです。

危害の重要度を検討する

危害要因がもう挙がらないというところまで来たら、次は危害要因の重要度を検討しましょう。

重要度は、発生確率×重篤度(健康被害の深刻さ)で表すことが出来ます。

こちらは一例ですが、発生する確率と健康被害(重篤度)を4段階に分けます。

そして危害要因ごとにどこに当てはまるかを考えて重要度の数値を出します。

例えば、「作業員が手を洗わないことによって食品に付着したノロウイルスに感染した」場合は

発生する確率は「年に1回は発生する」、健康被害は「入院が必要になる」とした場合、重要度の数値は3×3=9となります。

この様にして危害要因の重要度を分析していきましょう。

今回は4段階で設定しましたが、もっと細かくせってしても問題ありません。

さいごに

危害要因の分析は重要工程ですので、本日はここまでにして続きは次回にしたいと思います。

本日は危険要因の洗い出しと重要度の分析を行いました。

残りは、重要度の分析を行った中から重要なハザードの特定を行い、それをどのように管理をしていくかを決めなくてはなりません。

HACCPの管理工程において重要な部分ですので、しっかりと時間をかけて決めていきましょう。

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