7原則12手順とは
HACCPについて少しでも勉強をしたことがある人なら聞いたことがあると思います。
【7原則12手順】
HACCPの導入の仕方にはやり方があります。
それが7原則12手順です。これに沿って社内でHACCPを作っていくことになります。
この様に1~12までの手順、その中に1~7までの原則があります。
これを7原則12手順と呼んでいます。
本日はこの中の手順1 HACCPチームの編成について解説をしたいと思います。
HACCPチームの編成とは
HACCPを導入するための第一歩はHACCPチームの編成です。
HACCPは担当者一人が行うものではなく、各部門から人員を選抜してチームとしてHACCPを導入・運営していきます。
HACCPチームを編成したからと言ってすぐにHACCP導入に進めるわけではありません。
みなさんHACCPに対する知識レベルも、ほかの部署に対する知識もばらばらです。
まずは自分たちが何をするかの意思統一、知識レベルを合わせるための勉強会などを開催する必要があります。
そうして、みんなでHACCP導入という同じ目標に進めるようになったらHACCPチームの編成が完了したといえるでしょう。
HACCPチーム編成の注意点
HACCPチームのメンバーを選ぶ際にも注意点があります。
HACCPチームは社内の人間に対していろいろと指示をしたり新たな規則を作っていかなくてはなりません。
想像していただくとわかると思いますが、例えば何の知識も経験も持たない人がそのような規則を作ったとしても従う人はいるでしょうか?
円滑に物事を進めるためにも、HACCPチームのメンバーは部署内の役職者・一番知識のある人間など周りからリーダーとして認められる人がふさわしいです。
例えばある程度の食品工場であれば、
・商品の開発をする部署
・商品を製造する部署
・品質、衛生管理を担当する部署
・営業部
・購買部
・機械や測定器のメンテナンスを行う部署
などいろいろな部署が設置されていると思います。
その各部署からメンバーにふさわしい人を選んでいきましょう。
メンバー選定が偏ってしまうと、メンバーのいない部署はHACCPを押し付けられた気分になり上手く回らなくなってしまいます。(社会人なんだからやれと言われた事はやって欲しいですが、なかなかそうもいかないのが組織というものです。
リーダーシップがあるからと言って各部門の管理者だけでメンバーを構成するのも要注意です。
部署間で情報の共有ができていたとしても、部署内ではなそうもいかないかもしれません。
HACCPについて細かい決まり事を決めた場合、それを実行するのは現場の作業員です。部署の管理者がHACCPについて詳しく知っていても、それが現場まで届いていない場合は、なぜこんなに細かい管理をしなくてはならないのかと考えてしまいます。
出来ればメンバーには現場の責任者も入れて、現場内にもHACCPの知識が広がるように工夫するべきです。
また、社内の人間ではHACCPの知識に乏しいときは外部から専門家を招集するのも一つの手です。
初めてのことは何でもそうですが、指導してくれる人がいたほうがとても効率的に物事を運ぶことができます。
専門家を招き、社内にノウハウを蓄えたら後は自分たちで運用していけばいいので検討してみてください。
最後に
HACCP導入の第一歩であるHACCPチームの編成。ここで躓きたくはないですよね。
しかし、人を選んで動いてもらうというのはとても大変なことです。
HACCP導入がうまく進むように、会社全体のことを考えてメンバーを選んでいきましょう。
また、社内の人間だけではHACCPに関する知識が乏しいときは、積極的に外部の専門家に依頼して社内に知識を取り入れていきましょう。
専門家がいれば効率的に社内にHACCPを導入できます。
HACCPの導入は始まったばかりです。まだまだ道は長いですが地道に取り組んでいきましょう。