急速に増えるテイクアウトの需要
新型コロナウイルスが流行してからテイクアウトの需要が増えています。
新型コロナウイルスで非常事態宣言が発令されたころに比べると、多少はデリバリー・テイクアウトの需要は減ったようです。
しかし、新しい生活様式の中では一定数の需要は残っていくでしょう。
テイクアウトはお店ですぐに食べる料理の提供とは違いますので、衛生管理についても注意する必要があります。
せっかく、テイクアウトで売り上げをとり戻そうとしても、食中毒が発生して営業停止にでもなってしまったら立ち直れなくなってしまいます。
テイクアウトはお店での料理の提供よりも衛生管理にを気を付けなくてはいけないという事を認識しましょう。
テイクアウトの衛生管理の注意点
テイクアウトの特長は、調理してからお客さんが食べるまでの時間が長く、お客さんの手に渡ってからの温度管理が出来ないことにあります。
具体的にはどのような事に注意していけばいいのでしょうか。
鮮魚介類は加熱が出来ないため、食材に付着している病原細菌を死滅させることが出来ません。
テイクアウトではお客さんが食べるまでの温度管理が出来ないため、最近が増えやすい温度(20~50℃)に置かれる可能性が高くなっています。
そのため、鮮魚介類のように加熱が出来ない食材ですと、お客さんの口に入るまでに細菌が繁殖してしまいます。
他にメニューがあるようでしたら、鮮魚介類の提供は控えましょう。
また、容器を浅いものにして小分けにすることも有効です。
これにより速やかな放冷が出来ますので、最近の繁殖を抑えることができます。
つけない・ふやさない・やっつける
テイクアウトでも食中毒予防の三原則【つけない・ふやさない・やっつける】を意識しましょう。
つけない
・調理の前には必ず手を洗う
・調理器具は使用用途に応じて使い分け、洗浄・消毒したものを使用する
・調理従事者の体調管理を徹底し、下痢・嘔吐・発熱等の症状がある場合は、調理をさせない
ふやさない
冷蔵庫は10℃以下に、冷凍庫は-15℃以下に保つように温度の管理をする
・調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置するのは避ける
・放冷が必要な場合は、すぐに冷却をする
・提供後、すぐに食べるようにお客さんに伝える
やっつける
・肉や魚など加熱する食品は、中心部まで十分に加熱する(75℃以上1分)
・肉や魚など生ものを扱った調理器具はその都度、熱湯などで消毒をする
・生肉、生卵、刺身等の生ものの提供は避ける
さいごに
テイクアウトの需要が増える中、食中毒も増えているようです。
お店の売り上げを挽回するためにテイクアウトを始めても、食中毒を起こしてしまったら傷口をより広げることになってしまいます。
手探りでテイクアウトを導入した飲食店も多いですが、何をするにも衛生管理を怠らないようにしましょう。
特にこれからの時期は気温も上がって、より食中毒に気を付けなくてはならない時期です。
テイクアウトの衛生管理に注意するとともに、普段から行っている一般衛生管理も見直してみるのはいかがでしょうか。