温湿度計はどこに置いても同じ?
温湿度計はどこに設置するのがベストでしょうか。
開いているスペースに何となく設置する方も多いかもしれません。しかし、設置場所を間違えると、数値が全然違ってしまう可能性があります。
特に湿度は数十センチ横に置いただけで10%以上違う数値になることもあります。
そこで今回は正しく温湿度を測定するために、正しい温湿度計の設置場所を解説します。
せっかく買った温湿度計なので、正しい場所に設置して厨房の正確な温湿度管理ができるようにしましょう。
何が原因で数値がずれてしまうの?

温湿度がずれてしまう原因は主に下記の3つです。
①エアコンの風が直接当たる
②ドアや窓の近くで外気が入る
③冷蔵庫や調理機器の近くで排熱の影響を受ける
それぞれ詳しく解説していきます。
原因①エアコンの風が直接当たる
空調が作動している場合、その風が直接当たると正確な温湿度を表示することはできません。
冷房の場合は冷たく湿度が低い風が流れてきます。
その風が温湿度計に当たると、気温ではなくエアコンの風を測定している状態になってしまいます。
空調の風の影響をまったく受けないところというのは難しいかもしれませんが、なるべく風が直接当たらない場所に設置しましょう。

原因②ドアや窓の近くで外気が入る
ドアは人の出入りがあるため、厨房の外の空気が流れ込みやすい場所です。そのため、温湿度が安定せずに思わぬ温湿度にることも。
また、窓の近くは直射日光が当たったり、冬では結露して湿度が高くなったりします。
そのため、ドアも窓付近も温湿度が安定しないため、できれば設置は避けたいところです。

原因③冷蔵庫や調理機器の近くで排熱の影響を受ける
冷蔵庫やオーブンなど大型の厨房機器の近くはかならず排熱の影響を受けてしまいます。また、厨房機器自体が温度を発するため近くに温湿度計を設置すると通常よりも高い温度になってしまいます。
調理機器からはなるべく離して設置をしましょう。

じゃあどこに設置するのがいいの?

上記で挙げた3つだけでも、設置する場所がかなり少なくなってしまったのではないでしょうか。
私が今まで見てきた厨房では調理台とは別に置いてある、机の上に設置してあることが多かったです。
何かメモをするための机だとか、道具を置いておく机が片隅に一つはないでしょうか。
机の上においておけば、定期的に温室度の数値をメモするのにも便利です。また、人通りの多いところにおいて落下をさせてしまう可能性も少ないでしょう。
また、湿気を含んだ空気は下のほうに溜まりやすいため、できれば床から1Mくらいの高さに設置するのが好ましいです。
昔を思い出していただくと、学校には必ず百葉箱と呼ばれる白い木製の箱が設置されていたと思います。
百葉箱の中で気温などを測定しているのですが、百葉箱は脚が付いており地面から一定の高さになっています。
これは地表付近の湿気を含んだ空気を測定しないようにするためです。
そのため、もし厨房の中に事務用や用具置きの机があればそこに置いておくのが良いでしょう。
もしそのような場所が無い場合は、先ほどの3つの注意点を踏まえたうえでどこに設置するかを決めましょう。
温湿度計には大抵、壁掛け用のフック穴もついているので壁にかけることも可能です。厨房の中を良く探してみれば条件にあった場所が見つかるはずです。
どうせ測定をするなら、正しく測定して衛生管理に役立てるようにししていきましょう。
オススメの厨房用温湿度計は?
こちらの記事でもご紹介をしたタニタのTT-580です。
この製品は温湿度の推移がグラフで表示されるため異常な温湿度になっていたら人目で分かります。
また時計機能が付いているので机のうえにおいて時間の確認をするのにも便利です。
意外と温湿度計で時計機能が付いていないものが多いです。
その他のおすすめの温湿度計は、こちらの記事をご覧ください。
部屋が映える おしゃれな温湿度計8選
まとめ
温湿度計は設置する場所により、数値が変化してしまいます。
正しい数値を測定するには、しっかりと考えて設置する必要があります。温湿度は衛生管理の上でも重要なポイントです。
しっかりと温湿度管理をして、安全な食品を製造しましょう。