夏到来!熱中症計の活用の仕方について解説

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調理現場は暑い!

毎日暑い中での作業お疲れ様です。

調理現場は熱を使っているから暑いですよね。

熱中症は外で運動をしている人だけに起こるものではありません。

毎年屋内で何人も熱中症になっています。

暑い調理現場ならなおさら気を付けなくてはなりません。

また、熱中症によって事故が起こってしまった場合、何も対策をしていなかったら労働基準監督署等から指導が入る可能性もあります。

何より大事な従業員を危険な環境のまま働かせるわけにはいきません。

というわけで本日は熱中症計を使った、熱中症予防の方法について解説をしていこうと思います。

熱中症計とは

熱中症計とはどのようなものでしょう。あまりなじみがないですよね。

こちらはタニタのTT-562という製品です。熱中症計の中では最も売れている製品と言ってもいいでしょう。

熱中症計には設置するタイプとTT-562のように小型で持ち運べるタイプがあります。食品の現場で使用するのであれば、小型で持ち運べるタイプが適しています。

熱中症のなりやすさはWBGT指数というものを使います。

WBGT指数はWet Bulb Globe Temperatureの略なのですが、日本語にすると湿球黒球温度と言います。

熱中症計は温度・湿度・黒球温度からWBGT指数を計算して、熱中症のなりやすさを示してくれます。

TT-562の上部を見ると黒い球が付いていますね。

温度と湿度からだけではWBGT指数は計算できません。

実際の現場は熱源があればそこから温度が放出されて人体は影響を受けますし、日光が反射してくれば、そこからも熱の影響を受けます。

そのため、熱中症計の上部についている黒い球で、そのようないろいろなところから飛んでくる熱を測定しています。これが黒球温度です。

そのようにして測定された数値をWBGT指数というもので表されます。

WBGT指数は温度と同じく℃で表されます。勘違いしやすいですよね。

測定したWBGT指数はどのように活用すればいいのでしょうか。

WBGT指数の活用方法とは

熱中症計やWBGT指数がどのようなものかお判りいただけたかと思います。

それではその測定したWBGT指数をどのように活用すればいいのでしょうか。

こちらは厚生労働省が発表している表です。

どのような作業をしているときに、WBGT指数が何℃になると危険かという事が書かれています。

作業の内容は主に現場仕事がメインとなっていますので、普段自分がしている作業と同じくらいの運動量のところで判定しましょう。

ちなみに、調理作業用のWBGT表が無いか探しましたが、見つかりませんでした。。

WBGT基準値のところに熱に順化している人と純化していない人という欄があり、それぞれ危険なWBGT指数が異なっています。

これはだいたい1週間ほど暑い環境で作業して熱に慣れた人を「熱に順化している人」と言っています。

季節の代わり目はみんな熱に慣れていないので、熱に順化していない人の欄でWBGT指数を確認します。

逆に夏も中盤にさしかかり熱に慣れてきている場合は、熱に順化している人の欄でWBGT指数を見ます。

この表から自分の作業環境の危険なWBGT指数を割り出したら、次はWBGT指数が基準値を越えたらどうするかを決めます。

通常ですと、作業をいったん休憩する、スポーツドリンクで塩分を摂取する、同じく塩飴で塩分を摂取するなどの対策をします。

これは現場の取り決めだけでは、守らない作業員が出てきたり、全体的に約束事が守られないことが多くなります。

ですので、必ず社内の規則としてWBGT指数が基準値を上回ったら〇〇をする。と決めてしまいましょう。

さいごに

こういった熱中症の対策は何か事故が起きると、一気に対策に乗り出すのが常です。

例えば、ある小学校の体育の授業で生徒が熱中症で倒れたりすると地域の小学校で一斉に熱中症の対策が始まります。

対策をするのは良い事なのですが、事故が起こってからでは遅いです。

本来熱中症計は熱中症を未然に防ぐために作られた製品です。

あなたの会社でも熱中症で倒れた人が一人もいないからと言って対策をしないでいると後で痛い目を見ます。

そうならないように、健康への対策は事前に行いましょう。

従業員一人一人が働きやすい環境を作れば、必ず効率は上がっていきます。

熱中症計は非常に安価になっているので、まずは従業員の方に熱中症計を配布して、熱中症に対する認識を改めるところから始めてみるのはいかがでしょうか。

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