中心温度計は小まめに洗おう

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中心温度計の洗浄

毎日使用する中心温度計。

どのように洗えばいいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

最近の中心温度計は食品の残留物が残らないように、凹凸が少ないモデルが増えています。

しかし、それでも部品のつなぎ目や表面などに汚れは残ってしまいます。

食品に直接触れる中心温度計ですので、一日の終わりには必ず洗うようにしましょう。

洗うといっても洗剤で洗うのかアルコールで拭くのか、水につけてもいいのかなど洗い方は様々です。

本日は中心温度計の洗い方について説明します。

まずは防水性能を確認しよう

洗う時に必ず確認しておきたいのは防水性能です。

購入時の取扱説明書に必ず防水性能についての記載があります。

防水性能はIPX〇と表現されます。

〇の部分に1~8までの数字が入ります。数字が大きいほど防水性能は高くなります。

取扱説明書を無くしてしまった場合は、製品名をインターネットで検索してメーカーのホームページで調べましょう。

センサーと本体を取り外しできる分離型はIPX7かIPX6の製品が多いです。

この様にセンサーと本体がコードでつながっているのが分離型です。

使用している製品がIPX7の場合は、水につけての丸洗いが出来ます

IPX7は約30分間水に浸けても、内部に水の侵入が無い事をテスト時に確認されています。

そのため、洗浄の時も水に浸けることができます。

この時に注意していただきたいのは、センサーと本体がしっかりと接続されていることが条件という事です。

センサーと本体の繋ぎ目は見たらわかりますが、端子がむき出しの状態です。この状態では防水能力は全くありません。

センサーと本体の接続が緩い状態でも内部に水は侵入してしまいますので必ず奥まで差し込むようにしてください。

次にIPX6ですが、IPX6は水に浸ける事は出来ません

IPX6は、いかなる方向からの水の糞流水によっても有害な影響を受けないと規定されています。

つまり、容器などに貯めた水に浸ける事は出来ないが蛇口から流した水で洗うことが出来ます。

こちらも、本体とセンサーの接続がしっかりできていないと内部に水が浸入してしまうので気を付けましょう。

次に一体型の中心温度計の洗い方の説明です。

一体型はこのように表示部とセンサー部がそのまま繋がっているタイプです。

一体型の防水投球はIPX1からIPX7まで様々です。

IPX1~4の場合は、直接水で洗うのは避けましょう。洗浄用のタオル等に水をしみ込ませて、拭き洗いがおすすめです。

IPX5は容器などに貯めた水に浸ける事は出来ませんが、蛇口からの水に当てても問題ありません。

ただし、あまり強い勢いで蛇口からの水に当ててしまうと内部に侵入してしまう可能性があるので、水の勢いは弱めましょう。

アルコールで拭き洗いをしてもいいのか

さて、食品の現場ではアルコールを吹きかけて拭き洗いをする事が一般的です。

中心温度計もアルコールで洗ってもいいのでしょうか。

それを判断するには本体部の材質の確認をしましょう

センサーの感温部はステンレス製ですので、アルコールで拭いてももちろん大丈夫です。

本体部はABS樹脂でできている事が一般的です。最近ではポリカーボネート製も増えています。

ABS製の場合は、基本的にアルコール洗浄は出来ません。

ABS樹脂はアルコールに強くないため何度も洗っていると、表面に細かいヒビが出来てしまいます。

ヒビができると隙間に雑菌がたまり食品事故の原因となってしまいます。

材質がABS樹脂だった場合、本体はアルコールで洗わずに中性洗剤で洗うようにしてください。

ポリカーボネート製の場合は、アルコールで洗浄しても問題ありません。

本体もアルコール洗浄したいという場合は、ポリカーボネート製を購入するようにしましょう。

おすすめの中心温度計

こちらは佐藤計量器製作所のSK-270WP(標準センサー付き)です。

IP67(6は防塵等級のため気にしなくても大丈夫です)のため、水に浸けて洗うことが出来ます。

蛇口からの水で洗うのもそれほど手間にはならないと思いますが、容器などに貯めた水に浸けて洗ったほうが楽だから助かります。

また、本体の材質はポリカーボネート製です。そのため、アルコールを吹き付けての拭き洗いも可能です。

持ち手の部分もステンレスなので、洗浄という面からみると非常に使いやすい中心温度計です。

さいごに

温度計の洗浄方法は防水等級、材質によって変えなくてはなりません。

特にアルコール洗浄できない中心温度計を、アルコールで洗ってしまうとひび割れの原因になり雑菌が繁殖してしまいます。

清潔にするために洗うのに、逆に雑菌が繁殖してしまったら元も子もありません。

正しい洗浄を行うには、正しい知識が必要です。

せっかく手間をかけて毎日洗うんですから、逆効果にならないように中心温度計ごとの特性をしって正しく洗うようにしましょう。

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